みんなしりたいリンケージ今週のひみつ
~NPOより~
今週のテーマは「声にならない気持ちに耳をすませて ~リンケージの支援者向け講演会・研修~」です。
みなさんは、本当はすごく困っているのに、うまく言葉にできなくて、ついイライラした態度をとってしまったことはありませんか。まわりの人に「なんでそんなことするの?」と言われて、悲しくなった経験がある人もいるかもしれません。
にぎやかな場所が平気な人もいれば、苦手な人もいます。予定が変わってもすぐに切りかえられる人もいれば、時間がかかる人もいます。私たちはみんな、それぞれちがう感じ方や考え方を持っています。そのちがいがとても大きく、暮らしの中で困ることが多くなる状態を、「発達障害」と呼ぶことがあります。
たとえば、教室のざわざわした音が、耳元で大きな音が鳴り続けているように感じられることがあります。予定が急に変わると、地面がぐらぐらゆれるような不安に包まれることもあります。こころの中にある気持ちを、言葉にして伝えるのがとても難しいこともあります。
そんなとき、大きな声が出てしまったり、いつもと同じやり方にこだわったり、家から出られなくなったり、人を遠ざけたりすることがあります。まわりから見ると、それは「困った行動」に見えるかもしれません。でも、その行動の奥には、「つらい」「こわい」「わかってほしい」「自分で決めたい」という、声にならない気持ちがかくれていることがあるのではないでしょうか。
リンケージでは、困りごとを抱えながら暮らす子どもたちや大人の方々を支える仕事をしている支援者向けの講演会は研修を行っています。講演会や研修では、ご本人の行動だけを見て「やめさせよう」とするのではなく、「何を伝えようとしているのだろう」と、行動の奥にある気持ちや体の状態、まわりの環境に目を向けて考えます。
同時に、支える側も自分自身をふり返ります。何気なく言った一言や、急な予定の伝え方が、相手にどう受け止められたか。困ったときだけ注意して、がんばっているときには声をかけていなかったのではないか。相手の行動を変えようとする前に、まず自分の関わり方を見つめ直すことを大切にしてもらっています。
さらに、一人の困りごとを「その人だけの問題」で終わらせず、安心して過ごせる場所や、相談できる人が地域に足りているかを、みんなで考えていきます。
考えてみれば、このことはだれにとっても自分につながる話かもしれませんね。友だちや家族が、いつもとちがう態度をとったとき、「なんで?」と責める前に「何かあったのかな」と一度立ち止まってみる。そのやさしい想像力が、だれもが安心して暮らせる社会への、いちばん大切な一歩になるのかもしれません。